リンパマッサージの効果と簡単なやり方!自分で揉むだけでお悩み解決
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目指せ、むくみ知らずのカモシカの脚!下半身のむくみを解消
リンパの流れが悪くなると水分の代謝が落ち、どうしても心臓から遠い脚は、むくみを起こしやすくなります。水分調整を担う腎臓と膀胱が弱っている人は顕著です。特に、「でも」とか「けれど」とか「しかし」などの言葉を多く使う人、物事を否定的に捉える傾向にある人は、余計なストレスを抱えやすく、腎臓や膀胱に負担がかかるのでむくみやすいです。余分な水分のたまった脚は放置せず、マッサージで、リンパの巡りを促してください。
手のひらをふくらはぎにあて、足首から膝裏のリンパ節まで、左右の手を交互に動かしながら
さすり上げるようにマッサージを行う(3分)。
あのツライ生理痛・生理不順を改善
鼠径(そけい)リンパ節(脚の付け根)にリンパ液の滞りが起こると、生理痛・生理不順になります。太ももから鼠径部に向けてのマッサージと、鼠径部を外側から中心に向かってマッサージすることで、滞りが解消されていきます。また、ホルモンバランスの崩れも生理痛や生理不順を及ぼします。
ホルモンを司る前頭葉部分、額をマッサージして緩めてあげてください。
太ももに手をあて、膝から脚のつけ根の鼠径リンパ節に向かって左右の手を交互に動かしながら、リンパを流すイメージでさすり上げる(左右各3分)。
額の中央部分を優しく時計回りに数回グルグルと揉みほぐし、眉間から髪の生え際に向かって縦にさする(1分程度)。
食欲を抑えられない、太りやすい体質から脱却!ダイエット効果
リンパが滞り、体の中の老廃物や余分な水分が排泄されにくくなると代謝は下がります。すると、食べたものも効率よくエネルギーに変換されにくいので、太りやすい体質になります。同時に、ストレスが原因している場合も。「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と思っていると、できない自分に腹が立ち、つい食べてしまう。でも、「痩せよう、痩せよう」と思っていると、余計に太ってしまうから、今の現実を受け入れ、「今のこの自分の状態が幸せ」という捉え方でダイエットにのぞむことです。それでボクは1年で15キロ痩せました。対策としては、鎖骨(さこつ)のくぼみの部分を斜め下に向けてさすって下さい。ここは胃に響きます。そして、肋骨(ろっこつ)の一番下の骨の部分をくるくると回しさすってあげると、お腹がへっこみます。
肋骨の一番下の骨をクルクルとさする(3分間)。
右手で左鎖骨の窪み部分から斜め下に向けてさする(3分間)。反対側も同様に行う。
肌荒れ知らずの美肌を手に入れたい!にきび・吹き出物を解消
にきびや吹き出物などの肌トラブルは、内臓の不調が原因で起こります。特に肺と大腸の機能が弱くなっている人は、治りにくいですね。先に紹介したお腹のマッサージで内臓を整えましょう。そして首のマッサージで首や顔のリンパの流れをよくし、余分な水分、老廃物を排出して、肌荒れ知らずの美しい肌を目指してください。
左耳の下に右手を当て、肩先へとさする。反対側も同様に。
体のだるさ・疲れがフツーになってしまう前に慢性疲労を改善
疲れやすい、疲れがとれない、体が重いなどの原因のひとつは、体に、気・血・水が滞っているから。リンパ液や血液の流れが悪くなることで体内に毒素がたまり、逆に体に必要な栄養素が循環しづらいので、疲れが抜けないのです。肝臓の機能も低下しています。イライラしたり「こうでないといけない」といったような思いこみの強い人が、陥りやすい症状です。気をつけましょう。入浴後などのリラックスタイムに肋骨(ろっこつ)の一番下の骨に沿って、体の中央へと3分程さすり、肝臓の機能を高めましょう。肝臓は右側にあるので、右側を主にマッサージして下さい。
肋骨の一番下の骨に沿って、体の中央へと3分ほどマッサージ。肝臓のある右側を主に行う。
エネルギッシュでアクティブに!元気になる
今ひとつすっきりしない、エネルギッシュに元気でいたい、そんなときは、足の親指と中指のあいだにある肝径(かんけい)というツボを押してください。ここは肝臓系のツボなので、疲れやすい人にもおすすめです。このほかにも足の親指と小指、それぞれ爪の両サイドに井穴(せいけつ)というつぼがあります。そこをつまみながら引っ張ると体が温まり、元気が出てきます。後は、「元気です!」と、言葉として発することです。そもそも皆、元気な体なんです。その元の気に戻して、元気になりましょう!
足の親指と小指の爪の両脇を押しながら引っ張る(1分)。
足の親指と中指の付け根のあいだを指で押す(1分)。
まとめ
紹介したリンパマッサージは、簡単なものばかりでしょう? ボクはお風呂に入ったとき、石鹸をつけた体を、下から上にマッサージし、「ありがとう、ありがとう」と体に言いながら洗っています。時々、痛いなぁという部分も「痛くなってもありがとう」って言ってると、痛みは消えているんです。そんなものです。
「こうあるべき」とか「こうでなきゃいけない」そんな思考では、体はガチガチに固くなり、気・血・水は、うまく体内循環できません。「なるようになるさ」という部分も必要です。どうしてもやらなくちゃいけないときは「させていただいています」と考えれば随分楽でしょう?
そう、すべて考え方次第。リンパマッサージも、「させていただきます」精神で毎日ケアして、夏を楽しく過ごしましょう!!
監修/かこた治療院院長 内尾政明
昭和38年、大分県生まれ。日体柔整卒業、日本鍼灸理療専門学校卒業、柔道整復師・鍼師・灸師。92年宇佐市に内尾整骨院を開業し、04年より完全予約制の自由診療に移行。競輪選手やスポーツ選手などの治療以外にも執筆活動など、全国各地を精力的に活動中。
http://www.kakota358.jp/