リンパマッサージの効果と簡単なやり方!自分で揉むだけでお悩み解決
日中の紫外線攻撃とクーラーの冷やしすぎ、過剰な水分摂取に深夜の間食などなど、何かと体調を崩してバテやすいこの季節。でも、体調を崩しやすい時期だからこそ、セルフケアできちんとメンテナンスしたいもの。Dr.うっちーこと内尾政明院長監修のもと、自分でできるリンパマッサージをご紹介。夏バテ知らずでがんばりましょう。
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リンパマッサージって何?
全身には、『血管』だけでなく、静脈に沿って『リンパ管』が張り巡らされています。そしてそこを流れるのが『リンパ液』。
「リンパ液には、体内の老廃物や余分な水分を体外へ運ぶ役割と、体内に侵入した異物から体を守る役割を持っています。首、わきの下、脚の付け根(そけい部)、ひざ裏など、体には大小含め数百もの『リンパ節』があり、汚れたリンパ液は、そのリンパ節で浄化され、再び体内を巡ります。そして最終的には静脈へと流れ込み、腎臓でろ過され、尿や汗として体外へと排出されるのです」(内尾院長)。
しかし、リンパ管には、血管と異なり、血液を押しだす心臓のようなポンプの働きをする機能が存在しない。
「リンパ液は、筋肉の収縮をポンプ代わりにして、体内を流れています。運動不足や筋肉の低下、筋肉にコリや疲れが溜まってくると、当然、リンパの流れは悪くなります。そしてリンパ液が滞ると、むくみや冷えといった症状も出てきます。すると体内には老廃物が残りやすくなるので、代謝が悪くなり、内蔵の働きも悪くなります。それを解消する方法のひとつが、リンパマッサージなのです」(内尾院長)。
リンパマッサージのやり方と注意点
「リンパマッサージの基本は、リンパの流れに沿って行うこと。なぜならリンパ液は、身体の末端から中心方向に向かって流れているからです。足や指先など、心臓の遠いところから一定方向で行いましょう。
また、強くさすると毛細血管を潰し毛細神経を切ることになるので、マッサージは軽く行うこと。
皮膚を傷めないよう、乳液やマッサージオイルなどで手の滑りをよくしてからするのがいいですね。お風呂で石鹸をにつけて身体を洗うときにするのもいいんですよ。だってリラックスできる場所だし、温熱効果で効果倍増です」(内尾院長)。
もうクーラーだって怖くない!冷え症を改善
冷え症には、手足などの「体の冷え」からくるものと「内臓の冷え」からくるものがあります。前者の場合、そのほとんどが女性です。なぜなら、リンパ液を送り出すポンプの役割となる筋肉が、男性に比べて少ないからです。この場合、前腕を手首から肩に向かって一方向に軽く、優しくさすって下さい。「内臓の冷え」は、内臓器官の自律的な調整に重要な『太陽神経叢』の働きが弱くなり、エネルギーを出しきれていないのが原因です。各内蔵に働きかけるよう、お腹を六角形の時計とみなしてマッサージを行ってください。
腹部の図に従い、時計をイメージして1か所を100回ずつ揉みほぐす。
2時の下行結腸から始め、中心下の小腸でひと回りとなる。
手首から肩に向けて腕を一方向に優しくさする(3分間)
長年の肩こり人生ともサヨナラ!肩こりを解消
「首こり、肩こりは万病のもと」といわれるくらい、首や肩は大切な場所。これは、体中を巡ったリンパは首を通り、最終的に静脈へと流れ込みます。そのため、その重要な場所にこりがあるとリンパの流れが滞り、余分な水分や老廃物がたまるため、数々の不調が起こってくるのです。「○○しなきゃいけない」とか、つねに緊張して肩の力を抜ききれない人、そして頑固な性格の人は肩に力が入りやすく、肩こりの原因となっている場合が多いのです。ときには肩の力を抜いて下さい。この対策としては、1日数回、腕を後ろに回してあげると肩のこりがほぐれていきます。
腕を後ろに回す
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