おからを使った大分の郷土料理「きらすまめし」レシピ
最近はおからダイエットが流行っていて、おからがヘルシーで栄養価が高いことから色々な料理に使われています。
おからは食物繊維やカルシウム、たんぱく質を豊富に含んでいるので、健康や美容に関心のある女性には嬉しいヘルシーフードですね。
今回ご紹介するのは、大分の郷土料理「きらすまめし」。
大分県臼杵市の郷土料理で魚の切り身を醤油に漬け、おからと和えたものです。
簡単で時短でできるのでママさんに嬉しい一品!栄養満点なので食卓の1品にぜひどうぞ。
きらすまめし 材料(4人分)
きらす(生おから)400g
醤油200cc
みりん大さじ2杯
小ネギ2本
キュウリ1/2本
生姜(市販の薄切りパックでOK!)3~4枚
かぼす(すだち)1個
きざみ海苔、適量(お好みで)
スプラウト、適量(お好みで、今回はクセの無いブロッコリのスプラウトを使用)
酢200cc
刺身用魚(マグロ・サバ・アジなど、今回はハマチを使用)400g
作り方
1.小鉢に醤油とみりんで漬け汁を作り、小口切りにした小ネギを加え、魚を適当な大きさに切り、漬け込みます。
2.小鉢にキュウリを細く短冊に切り、みじん切りにした生姜、きざみ海苔を加えたものを用意します。
3.ボウルにきらす(おから)を入れ、②を加え、酢を注ぎ混ぜ合わせます。最期に①を漬け汁ごと入れてざっと混ぜます。かぼすを絞り(風味付け、お好みで適量)器に盛り、トッピングにスプラウト(お好みで)を乗せてできあがり!
まとめ
具材は、キュウリの他に、人参を適量細かく刻んで加えても、彩りとほのかな甘みが加わり味わいが増します。醤油とみりんの漬け汁はさっと煮立てて、アルコールを飛ばしても良いでしょう。
「きらすまめし」は調理の手軽さと経済性とは裏腹に、見た目でも栄養面でもメインの惣菜としても立派に通用します。魚の生臭さを消すことと、さり気なく上品な風味付けに生姜が一役買っていますが、ここが押えどころ!
また、お酒の肴(さっぱりした酸味が焼酎によく合います)としても美味しく頂ける臼杵市自慢の伝統郷土料理です。ぜひ、お試しください。
その歴史の中で特に江戸時代の中期から後期という時代は、十八世紀後半から続く全国的な凶作や災害のために諸藩の経済力が極度に落ち込み、さらに豪商や幕府から莫大な借金をしたことも原因となり、日本全国どこもかしこも深刻な財政危機に直面していました。
そこで、藩政改革という財政再建事業と行政改革が行われるのですが、厳しい年貢や諸税の取りたてが災いするなどして、ほとんどが失敗に終わっています。
臼杵藩の台所事情も同じで、天保元年(1830)には、藩の年収の六倍を越える二十六万両もの借財を抱える状況でした。この財政破綻をきたした藩政を立て直すため、天保二年(1831)九月、臼杵藩第十一代藩主、稲葉雍通が江戸家老、村瀬庄兵衛に命令を下し、財政再建事業を推し進めました。
これが臼杵藩の「天保の改革」です。この「天保の改革」のさなかに庶民の暮らしの中で考案された、「きらすまめし」は食ベ物も細かく規制をした当時の藩の倹約令の名残とも言われ、刺身の切れ端を利用し、安価な「きらす」(おから)でかさ増しし、シンプルで安上がりですが、美味しく栄養価も高い伝統的な臼杵市の節約郷土料理となっています。
「まめし」とは「まぶす」【塗す】という意味の方言で「おからをまぶしたもの」ということになります。毎年7月に行われる臼杵祇園祭の時に作るのが旧藩時代からのならわしとされています。